【完】キス、kiss…キス!
「い、行く。行き、ます!」


「やったぁ!じゃあ、俺とびっきりオシャレしなきゃだ!」


ナオちゃんは床に転がりふにゃあっと笑い、チケットにチュッとキスを落とす。やることなすこと、些細なことも計算ずくなあざとさがあるのに可愛いと思えちゃう。


外に出るなら、周りの目もあるし、洋服とか化粧とか考えなきゃな。外に出るし、若作り、若作り。


「へへー。初デートだ!」


嬉しそうに呟いて、起き上がり、再び私に抱き着くナオちゃん。


「姫さんも、楽しみだよね?」


尋ねながら頬擦りしてふにゃふにゃしているナオちゃんは、ホントにダックスフントなんじゃないかと思う。


「んもぅ!くすぐったいから!」


私も楽しみだし、ナオちゃんも楽しみにしてくれてるから、歳の差を埋めれるように、全力で頑張ろう。
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