【完】キス、kiss…キス!



塾帰り、今日は真っ直ぐ家に帰ろうと思ってたけど、小雨が降っていて姫さんの家に寄ることにした。


それというのも、今朝姫さんが干した洗濯物が気になってしょうがないからだ。


姫さんに電話したんだけど出ないから、もしかしたらまた飲んでて気づいてないのかもしれない。


合鍵でドアを開くと、奥から光が漏れている。


点けっぱなしで家を出たのか、はたまた奥にいるのか。


いるとしたら内側からチェーン錠かけてないなんて、不用心にも程がある。後でやんわりしからないとね。


「姫さぁん、いるのー?」


声をかけて、奥の、リビングに繋がる扉を開いてみると、そこには微笑ましい光景が広がっていた。
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