【企】誘惑年下彼女
『おい、哲!』
授業が始まるギリギリに戻って来た哲を呼びつける。
『さっきの言葉、どういう意味だよ?』
哲はずっと不機嫌で。
睨むのやめろ、睨むの。
『そのまんま。
昨日お前、凛子のこと泣かせたろ?』
『だーかーらっ!』
思わず声がデカくなる。
『それが分かんねぇーって言ってんの。
俺、凛子泣かせた覚えないんだけど。』
はぁ~…と、哲が溜め息をつく。
『昨日、家に帰って来た凛子、ボロ泣き。
もうビックリのなんの、って。
昨日…何があったでしょう~か。』
いきなり問題形式。
『別に…なんもない…はず、だけど』
なかったよな…?昨日。
あ…でも凛子、なんか怒って帰っちゃったんだっけ?