妄想乙女*



「私,思ったんだけどさ…」


紙パックのジュースを飲みながら忍が語りだした。



「美波の妄想って卑猥(笑)…な妄想が多いんでしょ?
それって流地君との"愛の営み"に満足してないって事じゃない?
だから,そんな妄想ばっかりしちゃうんじゃないの?」


「どーでもいーけど,"卑猥(笑)"って…。

…満足するも何も,私,まだ流地くんと何もしてないよ。」



ブーーーッ!!!


忍は飲んでいたジュースを豪快に吹き出した。



忍の口からは勢いよくオレンジジュースが発射され,それはまるで噴水のごとく輝いて──…



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