紅狼王子





あたしが首を傾げていると、キョウコがにっこりと笑って話した。


「毎日、あたしとあの倉庫だよ。学校が終わると、いつもアキラがバイクで迎えに来てくれるの。あたしはアキラとバイクだけど、レイはキョウヘイのバイクだよ」


バイク、乗せてくれるんだ。


「キョウヘイはレイのこと気に入ったんだね」


「そんなことありえないよ。」


期待はしない。


わかりきってること。


アイツはあたしがおもしろいだけ。


「楽しみだね」


「全然!!」
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