紅狼王子





そう言って、キョウヘイはあたしを抱き寄せた。


そして、あたしにキスをした。


あたしには、キョウヘイの気持ちも考えもわからない。


ただ、あたしはキョウヘイのものなんだ。


それでいいのかもしれない。


あたしを必要としてくれる、それだけで十分だ。


その翌日、またキョウヘイが迎えにきた。


その時、キョウヘイはまたあたしを抱き寄せてキスをした。


「・・・・・・むぅ・・・」


「少しは色っぽい声出せ」


「だ、だって・・・」


まさか、キョウヘイがしてくるなんて・・・


「行くぞ、乗れ」


あたしはまた固まる。
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