桜舞~ひらり~
『何飲む?』


低い声でメニューを差し出した。


勝村『ヤスくんは?』


『そろそろ、芋いくでしょ』


勝村『じゃ~、薩摩いきますか』




嬉しそうに芋焼酎を注文したのは、

【安沢弘幸】(33歳)
妻子持ち。




この2人は同期で、
同じファッションページを担当していた。

仲がいいという感じはしなかったけど
尊敬し合っているような、
ライバルのような
そんな、男ならではの友情が
あるように思えた。




安沢『つか、この飲み会なんなの?』


ちょっと不満そうに言った。

勝村『さぁ??いつもの交友会じゃない?』


安沢『ま、俺は酒さえあればイイけど』


勝村『じゃ、イイじゃん。
薩摩もあるし、女の子もいるし。』


優しい目の勝村さんと、
鋭い目つきでアタシを見る安沢さん。

その視線に苦笑いしか出来なかった。


ひらり『ア、アハハ・・・』
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