桜舞~ひらり~
Story⑧ 輝き
PM10:00
どれぐらいの時間が
たったかも分からない程
アタシ達は、距離を保ったまま
時を過ごしていた。
勝村「俺さ・・・」
突然、聞こえた声にハッとして、
アタシは目線を後頭部へと移動した。
勝村「あのスクリーンに映したモノ全部に、
思い入れがあったんだ」
「初めてデザインしたモノとか、
先輩にボツにされたモノとか」
「全部が思い出なんだ。」
「でも、なんか、疲れてさ・・・」
弱々しく、消えてしまいそうな程、
その背中は小さく見えた。
ひらり「・・・あの!!」
力強く放ったアタシの声に
勝村さんはすぐに反応して振り返った。
ひらり「あの・・・あ、アタシ」
「スゴク感動したんです!!!」