グラウンド･０

ふんわりした茶髪のカールが胸元まで伸びており、肩から下はウェーブがかかっている。服装は、白のブラウスワンピースに膝まで伸びたメッシュの黒スカートを着ており、胸元のフリルが目立つ。

顔だちはどこか気品ある凛としたもので、立ち姿も背筋を伸ばし、堂々としている。幼さはまだどこか残しているが、美女と言っても過言ではない。

『…ねぇ、聞いてるの?!』

そう言うと、右手を腰にあてながら女性は、全く微動だに動かない青年の元へ立ち寄る。

だが、青年は今コンビニに入ってきたふたりに全く気にすることすらなく、雑誌を読み続けている。

無視されたせいか、女性は口調は少々声を荒立ててながら、

『…もしも〜し、無視しないでよね!…えっと、如月 悠斗（きさらぎ ゆうと）君…』