Sky
美由は、困ったように眉をひそめ、静かに頷いた



「絶対、約束だからね!」



念を押すと、梨衣は名残惜しそうに美由の手をそっと離した






「天ちゃんも…握手、しよ?」





差し出された手を、俺はぎこちなく握った




美由は、今にも泣き出しそうな笑顔で、しっかりと握り返してくれた











握った手を離すと、美由はその手を振りながら、駅の方へと歩いて行った




「またね、美由!」





梨衣も手を振り返していた








美由の姿が人込みに隠れて、見えなくなってしまうまでずっと…








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