ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『そんなに驚かなくても良いじゃんか、ユキネ』

カンナはそう言ってユキネに歩み寄った。

『何の用だ?』

ユキネはカンナを睨みつけた。

『もう傷の方は治ったみたいだね…良かった…』

カンナはユキネの顔をじっと見た。

『良かったって…自分で殴っておいてよく言うよ』

ユキネはそう言ってまだカンナを睨みつけていた。

『ユキネ…この前は悪かったな』

カンナは突然ユキネに向かって頭を下げ謝った。

『えっ!?』

思ってもいなかったカンナの行動に、ユキネは戸惑いを隠せなかった。

『どうしてもユキネに謝りたくて…必死にあんたを捜したよ』

カンナは頭を上げた。

『どうしたんだよ急に?』

ユキネはカンナに尋ねた。

『ユキネ、あたしさ…末期のガンなんだってさ…もう先も長くないんだってさ…』

カンナはどこか寂しげな表情を見せた。
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