ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『オッサン!!遅いよ!!何してたんだよ?』

ユキネは30分も遅れて駅前にやってきたシュンに尋ねた。

『悪い、悪い。ちょっと用があってな…。さあ、早速始めようか』

そう言ってシュンはギターケースからギターを取り出し、弾き始めた。

『…ったく』

ユキネは少し怒り気味だったが、曲が始まるなり機嫌を治しいつも通り歌い出した。

二人がストリートを始めると、いつも通り人々が歌を聴きに集まって来た。

ただいつもと違っていたのは、雑誌に取り上げられた影響で、いつもの倍以上の人々が集まった。

それでもユキネはいつも通り一生懸命に歌を歌った。

ギターを弾くシュンは、そんな一生懸命に楽しそうに歌を歌うユキネを見ながら、小林誠吾に言われた事を思い返しては考え込んでいた。

すると考え込んでいたシュンはギターのコードを間違えてしまい、ごまかすこともせず演奏を止めてしまった。
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