ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『…何が?』

ユキネは素っ気なく尋ねた。

『何がって…いつものお前の歌らしくないじゃねぇか?』

『あたしはいつものままだよ…』

『…嘘つけ!!俺はいつもお前とストリートやって来たんだ、いつもと違う事くらいわかるよ』

『…』

ユキネは黙り込んだ。

『…ユキネ?』

急に黙り込んだユキネをシュンは心配した。

『…オッサン。あたしやっぱり歌えない…』

ユキネは元気なさげに言った。

『えっ?』

シュンはそのユキネの言葉に驚いた。

『あたし…歌えない…』

『一体どうしたんだよ?』

シュンはユキネを心配した。

『あたしはオッサンが書いた曲を歌いたい…オッサンが書いた曲を歌いたいから歌手になると決めたんだ!!』

『ユキネ…』

その言葉を聞いたシュンはもどかしい気持ちでいっぱいだった。

『だから、違う人の曲は歌いたくないんだ』

ユキネはうつむいた。
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