ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『おおっ、里菜お前料理の腕あげたじゃん』

シュンはそう言って笑顔で朝食を食べた。

『埼京優一…』

ユキネは埼京の事を考えていた。

『シュン、ご飯食べてないであの事ユキネに言わなくて良いの?』

里菜はご飯を頬張っているシュンの耳もとでそう呟いた。

『あー、そうだったな』

シュンは口の中の物を飲み込み、水を一口飲んだ。

『ユキネ。お前にもう一つ言わなきゃならない事がある…、ユキネのデビューがナシになってしまった上に、CDは全てお蔵入りになってしまったんだ。悪かったな、俺の力不足だ』

シュンはユキネに謝った。

『そっか、警察沙汰起こしたんだもんな…そりゃ、そうだよな…。オッサンが謝る必要はないよ、悪いのはあたしなんだし…』

ユキネは分かっていた事だったが、やはり残念そうだった。

『でも、俺がまたお前の夢を絶対叶えてやるから心配するな』

シュンはそう言って微笑んだ。
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