ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『ありがとう…でも、もう良いや』

ユキネはそう言って椅子から立ち上がった。

『もう良いって…お前何だよそれ!?』

『今のあたしは前みたいに歌を歌えない…悪いけど、そんな気分になれないんだ…』

ユキネはそう言って店を出ようとした。

『おいっ、ユキネ!!どこ行くんだよ!?』

シュンは、店を出ていこうとしてるユキネに言ったが、ユキネはさっさと店を出て行った。

そしてユキネは一人歩き、ハナの事故現場の踏切へとやってきた。

ユキネはその踏切を見つめながら、呆然と立ち尽くしていた。

『ハナ…あたしもお前といた数ヶ月楽しかったよ…』

ユキネはそう呟き、涙が零れそうになっていた。

『クソッ!!涙が…涙が出てきやがる!!』

ユキネはそう言って足元の石ころを蹴った。

すると、その蹴り飛ばした石ころの転がった先に、何か白い物が落ちていた。
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