ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
ユキネはその落ちている白い物が気になり、線路の近くに歩み寄った。

『こ、これ…』

ユキネはそう言って拾いあげた。

ユキネが拾いあげた白い物は、ユキネがハナの誕生日にあげた、切り刻まれてワタの飛び出している、小犬のストラップだった。

『…本当にボロボロじゃんか』

ユキネはその小犬のストラップをポケットにしまい込んだ。

そしてユキネは踏切を立ち去った。

その頃シュンはまだ里菜の喫茶店にいた。

『ねぇ、シュン。ユキネあんなこと言ってたけど…どうするの?』

里菜は考え事をしているシュンに尋ねた。

『う〜ん…今の状況じゃ、強くも言えないしな。警察沙汰を起こした以上契約してくれるレコード会社もないしな…』

シュンはどうすることも出来ずに悩んだ。

『そうか…だったら、日本がダメならイギリスでCD出して見るか?』

そう突然店の入口から聞き覚えのある、懐かしい声がした。
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