ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
そしてユキネはまたさっさと歩き出した。

ハナは元気なくユキネの後を着いて歩いた。

そして二人は歩道橋の辺りまで歩いてきた。

するとユキネは急に立ち止まって、歩道橋の手すりにもたれかかった。

『ど、どうしたのユキネ?』

ハナも立ち止まり、ユキネに尋ねた。

『さっきは怒鳴ったりして悪かったな、ハナ』

ユキネは歩道橋から道路を見つめて言った。

『えっ…ユキネ?』

ハナは、らしくないユキネに少し驚いていた。

『ハナ…』

『どうしたの?』

ハナは何だか様子の違うユキネが心配だった。

『アイツさ…埼京優一はさ…あたしの父親なんだ…』

『えー!?』

ハナは突然のユキネの言葉に、ただ驚くしかなかった。

『あたしが3歳の頃に、アイツは他に女を作って家を出てった。それから、あたしのママは毎晩泣いててさ、ママを泣かしたそんなアイツをあたしはずっと恨んでた』

ユキネは自分と埼京の事を話し出した。
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