ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
ハナはユキネの怒鳴り声を聞いて、泣きそうになりながらも足速に逃げて行った。

『カンナー、アイツ逃がしちゃって良いの?』

ミスズは逃げてくハナを見て言った。

『あんな奴どうでも良いよ…あたしが用があるのはユキネだけだしね』

そう言ってカンナはしゃがみ込むユキネの髪をぎゅっと掴み、引っ張りあげた。

ユキネはカンナを睨みつけていた。

『その目…ムカつくんだよ!!』

そう言ってカンナはユキネの顔を殴った。

殴られたユキネは地面に倒れ込んだ。

『なぁ、ユキネ…歌手なんかにならずにさ、もう一度つるもうよ…なあ?』

カンナは倒れているユキネのもとに歩み寄り、また尋ねた。

『イヤだ…』

ユキネは呟いた。

『ちっ!!』

カンナは舌打ちをした。

『何か、さっきのユキネの友達も歌手目指してるらしいよ、カンナ』

ミスズはカンナに報告した。

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