ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『それってつまり…あたしが弱い者だってこと?』

カンナは鉄パイプを握りしめた。

『一人じゃ何も出来ないお前は…どう見ても弱虫だろ!!』

ユキネはカンナを睨みながら怒鳴った。

『黙れ!!』

カンナは鉄パイプでユキネの体を叩いた。

『…うっ…』

ユキネは倒れ込んだ。

『マジムカついた…。おいっ、お前らやっちまえ!!』

カンナはそう言って周りで見ている不良仲間たちに合図をした。

カンナの合図を見るなり周りの不良仲間たちはユキネを殴ったり、蹴り飛ばしたり、ユキネをボコボコにした。

それを見てカンナは大笑いしていた。

その頃ハナは、誰か助けを呼びに走っていた。

『早く誰かに知らせないとユキネが…ユキネが…』

ハナは息を切らし、涙を零しながら必死に走っていた。

『誰か…誰か…きゃあ!!』

ハナは走っている途中に足がもつれ転んだ。

< 82 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop