ミュージック・ラブ2〜夜空の下のスノードロップ〜
『う…うっせいよ…ペッ!!』

ユキネはカンナの靴に血混じりの唾をはいた。

『まだ殴られ足りないみたいだなユキネ!!』

カンナはそう言って鉄パイプを振り上げ、ユキネ目掛けて振り下ろした。

しかし、ユキネに鉄パイプが当たる瞬間、黒いハットをかぶった男がユキネをかばった。

鉄パイプは黒いハットをかぶった男の左腕を直撃した。

『いっ…いってぇ!!』

黒いハットをかぶった男は左腕をおさえて痛がった。

『オ、オッサン!!』

ユキネは黒いハットをかぶった男、シュンに気付いた。

『大丈夫か?ユキネ。こいつらお前の友達か?…酷い友達だな』

シュンは不良少女たちを見回した。

『何だよ、オッサン…あっ、お前もしかしてユキネの援交相手か?』

カンナは笑いながら言った。

その言葉を聞いた不良仲間たちも大笑いした。

『ふっ、援交相手か…なかなか面白いギャグだけど、今の俺には笑えないなそのギャグは』

シュンはカンナを睨んだ。

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