KISSKISS


「でも…まだ好きでしょ?」


美結の質問を考えてみる。

―…うん、いきなり嫌いにはなれない


「好きだよぉー…」


小さな子供みたいに声を上げて泣いた。


美結が、アハハと笑う声が聞こえる。


「笑わないでよぉー…辛いんだからぁ!!!」


「アハ…ごめん、ごめん」

―…アイツを好きな気持ちは変わらない。


それだけが、あたしの真実…


「聞いてくれてありがと…って…美結…授業は?」


「あ!!!トイレに行くって出て来ちゃったんだ!!!ごめん、戻るね」


あたしが心配で授業を抜けて来てくれたんだ。


何だか美結らしい…


携帯を見つめて泣き笑いをした。


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