KISSKISS


「いってぇー…石頭が!!」

「あんたもね…って、あれ?」


時計を見ると思ってた時間より全然、早い。


「早かったね?振られたかシェイラに」


「お前…何で知ってんだよ?」


「あんたがピアノ弾いてるの見たもん」


バツの悪そうな顔をした。

あたしに見られたって別にいいじゃん…


「何よ?見ちゃマズかった?あんな綺麗な人の為にピアノが弾けるなんて本望じゃないの?」


―…一瞬、あたしの方を険しい顔して睨んだ。


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