男 友 達
とにかく、アイツに会いに行かなきゃ。
アイツの家に向かって歩いていると、
雨が降ってきた。
なんだよ、さっきまで超天気良かったし、
夕焼けも綺麗だったのに。
俺の気持ちも、大荒れだ。いや、台風なみだ。
くそ。
傘…持ってねぇし。
コンビニのビニール傘を買えばいいのに、
俺は濡れたまま、歩き続けた。
辺りはすっかり暗くなり、めちゃくちゃ寒くなってきた。
咳込んで、はっとした。
「やべ…」
独特の呼吸音。
発作だ。
吸入器、持ってねぇ。
アイツの事が気になったけど、家に帰らないとマズイ。
俺は自分の家に帰る事にして、方向を変えた。