男 友 達
加奈の肩に寄り掛かった。息を整える。
加奈は俺の背中に手を回して、さすりながら言った。
「ん…ゆっくり、呼吸して。大丈夫?」
しばらくして、少し落ち着いた俺を確認して、
「おばさん、怒りそうだね。吸入器、持ってなかったんでしょ?」
って少し笑った。
「大丈夫だよ、一緒に行ってあげるから、ね?」
加奈は俺の頭を軽く撫でた。
子供扱いしやがって…
そう思っても、
反抗する元気なんかなくて。
俺は加奈に手を引かれて、家に入って行った。