男 友 達
でも、友達になるくらいならいいと思ったんだもの。
佐々木君の真剣な気持ちが、私にはちゃんと伝わったから。
それのどこが悪いの?
「先の事なんてわかんないじゃない。
もしかしたら佐々木君の事、好きになるかも知れないよ?」
ケンタは相変わらずムッとした顔をしてる。
ケンタに説教される覚えなんかないんだけど。
「あ」
ケンタが呟く。
「声、出すなよ!」
え?
グイッと腕を引っ張られて床にしゃがみ込む。
え?え?
突然の事に、声は出なかった。