男 友 達
ケンタの顔が驚きの表情に変わる。
「……本当に悪かった…」
ケンタは、立ち上がって私から離れて行った。
今、謝ったのは…きっと私にしたキスの事…。
違うの。加奈さんとの事を言いたいのに。
ヤキモチ妬いてるだなんてとても言えない。
私達は仲が良くて、なんでも話せる友達だったのに。
今はまともな会話も出来なくて…
こんなに苦しくて。
私には…無理だ。
友達を壊す勇気なんて…ない。
「ねぇ、ケンタ…」
「ん…?」
私はケンタを見ないで言った。
「私達、
友達 だよね…?」