男 友 達
「ダメ。私はこう、曖昧なのはイライラすんのよ!」
ユカは勢いよく立ち上がり、ケンタの方に向かって歩いて行く。
「…やだ、ちょっと、何する気!?」
私は焦ってユカの後を追う。
「おっはよ~ケンタ!」
「お、おぅ。ユカ」
ビクつくケンタ。
ケンタが実は、ユカみたいなタイプが苦手な事を私は知ってた。
ユカは気付いてないけど…。
「最近、なんかあった?付き合い悪いじゃない。全然、私とかアオと話さないし」
ケンタは落ち着かない様子で答える。
「…別に」
やだ、ユカ!
お願いだから、聞かないで!
「分かった、彼女出来たんでしょ。
ほら、こないだ一緒に歩いてた、2年の先輩!」