男 友 達
「…効果が感じられないのは、ケンちゃんの努力が足りないの!
もっとさぁ、ヤキモチ妬かせるように、積極的に葵ちゃんに絡まなきゃダメだよ~!」
はぁ?なんでだよ。
「俺は始めからこんな事には乗り気じゃねぇんだよ!」
「いつまでもグジグジ悩んでるから、葵ちゃんに言い寄ってくる人が出てくるんでしょ!
持ってかれて泣くのはケンちゃんなんだから!」
俺は言葉に詰まる。
「ほら、図星でしょ~」
く、この女…
幼なじみじゃなかったら、絶対絡みたくねぇ。
それでもこんな嘘をつく事を了承したのは、
俺にとっては賭けだった。