男 友 達


「佐々木は…?」

え?


「佐々木とは…どうなんだよ?一緒に帰ったんだろ…?」


私はケンタの顔を見る。


そして、初めて分かったんだ。


ケンタは、いつもこんな顔をしていたの…?


寂しそうな、不安気な目で私を見ていたの…?


私はケンタの事、全然見てなかったんだ。


逃げてただけだったんだ。

「佐々木君とは、何もないよ…?」


そして私は、高鳴る気持ちを抑えて、彼に一歩近づく。


「…私、ケンタに話があるの…」



< 255 / 268 >

この作品をシェア

pagetop