男 友 達


アイツは、絶対受かると思ってたけど、

多分、めちゃくちゃ頑張って勉強したんだよな?

お前はよくやったよって伝えたくて、

つい、また親みたいな感じでしゃべっちまった。


それにしても、
この微妙過ぎる距離はなんだ?

制服の上着のすそを掴んでるアイツ。

せっかくなんだから、もう少し、くっついてくれねぇ?


「…どうでもいいけど、お前、もう少しちゃんとつかまれば?

落ちるぞ?」


「あ、…うん」

やっぱり遠慮がちに、腰に手を回すアイツ。


やべ。嬉しすぎる。

今の俺の顔、絶対見せらんねぇ。


< 56 / 268 >

この作品をシェア

pagetop