男 友 達
「一緒に帰ろっか?」
っていう加奈の言葉に、
「お断りだな。
また加奈のファンに、
怨まれる」
と答える。
「え~?まだそんなこと言うの?
冷たいなぁ。
どうせお隣りなのに」
加奈は隣に住んでる。
ずいぶんと男子に人気のある加奈の幼なじみって事で、
小学校の時、嫌がらせを受けた俺。
加奈には、必要以上に俺に構うなと言ってある。
実際、中学の時は加奈と学校では口を聞かなかったので、
俺達が幼なじみだって事は、うまく忘れられていた。
「もう、ケンちゃんだっておっきくなったんだし、そろそろ許してよ~」
加奈はそう言って笑った。