男 友 達


「一緒に帰ろっか?」

っていう加奈の言葉に、

「お断りだな。
また加奈のファンに、
怨まれる」

と答える。

「え~?まだそんなこと言うの?
冷たいなぁ。
どうせお隣りなのに」


加奈は隣に住んでる。


ずいぶんと男子に人気のある加奈の幼なじみって事で、
小学校の時、嫌がらせを受けた俺。

加奈には、必要以上に俺に構うなと言ってある。

実際、中学の時は加奈と学校では口を聞かなかったので、

俺達が幼なじみだって事は、うまく忘れられていた。


「もう、ケンちゃんだっておっきくなったんだし、そろそろ許してよ~」

加奈はそう言って笑った。


< 69 / 268 >

この作品をシェア

pagetop