男 友 達
「あ、あれ?
確かにここに入れたのに…
おかしいな…?」
忘れ物が見つからない様子のアイツ。
全く、手のかかるヤツだな。
「何忘れたんだよ?」
俺は二人っきりで教室にいる事にちょっと緊張していた。
それを振り払うかのように、いつも通りに話し掛ける。
「あー、大丈夫だからっ」
ちょっとウザそうに答える葵。
その時プリントが宙を舞い、そこら中に散らばってしまった。
…大丈夫じゃねぇじゃん。
「葵…何やってんの?」
笑わないようにしたつもりだったけど、
あまりの鈍臭さに笑いを噛み殺した。
ホント、放っとけないヤツ…