男 友 達
「で、でも…昨日の夜、この目で見たし…!」
私は鼻をすすりながら言った。
「ケンタに姉妹はいないの?」ってユカ。
「ケンタは男兄弟だよ?
お兄さんがいるもん」
ケンタのお兄さんは3歳年上で、大学生だ。
前に聞いた事があったから、会った事はないけど知ってる。
「タクなら知ってるかもしれないけど、『人のプライバシーに関する事はノーコメント』って、いつも絶対教えてくれないの!
アイツ、ホント使えないヤツなんだよね~!!」
ユカは言いたい放題だ。
なんだかタク君が可哀相に思えてきたよ…。
「ところで、アオ、携帯!通じないよ~?」
「…携帯、壊れたし。」
ユカに携帯を見せる。
「へ?…あ~あ、死んでるじゃん…なにやってんのよ~!」
ユカは携帯をいじりながら、言った。
「これじゃあ、ケンタから連絡きててもわかんないじゃないの!」