Cinderella girl
キーンコーンカーンコーン

「げ、鳴っちゃった」

急いで戻んなきゃ。

「おい!!」

「怜汰??」

こんな所で何してんの?

「お前さあ、昼中あの子と一緒にいたわけ?」

「悪い?みんなが勘違いしてるだけで、いいこだよ?」

「お前なあ、だまされ易いのは知ってるけど、いい加減用心ってものを‥‥」

何、わざわざそんな事を言いにきたわけ?

「怜汰はさ、そんなに人が信じられないの?アタシは人を信じられないほうが、騙されやすいよりずっとかわいそうだと思うけど」

ふん、言ってやった!

「‥‥‥!」

「え、ちょ」

怜汰に思いっきり腕を引っ張られる。

怜汰の顔が近づいてきて、、え、なに?!

「お前には、俺がそんな風に見えてんのかよ‥‥」

怜汰はなぜか、とても悲しそうな顔をしていて、また昔みたいに泣いちゃうんじゃないかと思った。

「岡安‥‥痛」

昔なら、ここでアタシがなだめて、蹴ってごめんだの、ぶってごめんだの‥‥

「悪い‥‥」

‥‥謝ったのに。

怜汰は、ゆっくり手を離した。


「心配だった、帰り、遅かったから何かされてんのかと思った。」

‥‥そんな事。
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