キャラメル味の生活
距離
「よぉし…」
コンコン
「はい」
「あ…小夏、です…」
今まではノックもせずに
普通に入ってたのに
今はなぜだか
敬語になってしまう。
「……入れば」
「うん…」
ゆっくりとドアを開ける。
昨日あたしが
入った部屋とは
少し違う。
たくさん落ちてた
マンガや服は
1つも落ちてなくて
今までの思い出も
全部空っぽになって
しまったみたいな…
「座れよ、そのへん」
「あ、はい」