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人間の血液型を細かく分ければ「RhD+」と「RhD-」があります。
「RhD-」の頻度は0.5%(200人に1人)。
その中でAB型の頻度は10.0%(10人に1人)。
単純計算すると、「AB型RhD-」の頻度は0.05%(2000人に1人)ということになります。

実際上は2500人に1人以下の割合で存在するとされています。


『先生ッ 急患の血液型が出ました! Rh-AB型です!』
『Rh…-?! 今朝の患者と同じだ!』

運が悪く今朝、運び込まれた交通事故の患者…
その人もまた、珍しい血液型だった。

『血液センターに連絡しましたが、ここまで届くのにどれくらいかかるか…ッ』
『くそ…ッ』

2500人に1人以下…

そんな絶望的な状況の中。
1人の患者が手を挙げた。

『あの、俺の血液型…確か一緒だと思う。』

そう言ったのはついさっきバイクで事故を起こし、処置をしに来ていた若い男。

突然の急患のため、中待合で待たされていたのだった。

『でも君も怪我を…』
『俺は輸血するほどでもないし… それに血がなきゃ、そいつ死ぬんでしょ?』

2500人に1人…
そんな低い確率の中、出会った2人…

2人の出会いから物語が始まった…
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