Thanks
詩織と暮らすのも慣れた、ある日。
俺は開店前のHopeへ呼び出された。
『これからは、佳晴が店を引っ張っていくんだ』
そして、そう告げられる。
『はぁ? 何で俺が……』
突然すぎて、よく理解出来ないでいると、目の前のテーブルにドンッと重そうな封筒を置かれた。
何やこれ……
『負けたよ、佳晴…… これはボーナスだ』
負けた?
ボーナス?
……なんのこっちゃ、さっぱり……
『これからは、佳晴がNo.1として、皆を引っ張っていくんだよ』
No.1?
俺、No.1になったのか?
『まさか本当に、たった16の小僧に負けるとは思わなかったけどね』
太一は苦笑して見せると、店で1番高価なシャンパンをグラスに注いだ。
なんて、後味が悪いんだ。
こんなあっさり言われたら、不安になる。
太一、何かあったんじゃないか?
体調が悪いんじゃねーか?
……つかドッキリか?
なんて思っていると、目線の先にホスト達の成績を記した、棒グラフが見えた。
長い棒が2つ。
俺と太一だった。
本当に微々たる差で、俺は太一を上回っていた。
太一の稼ぎ方に文句を言ったのは、俺だ。
大差をつけて、負かしてやりたかったのに……
本当に、後味悪いな。
『病院で佳晴を見た時……気を失ってる姿だけど、いい拾い物をしたと思ったんだ』
と、太一は話し出す。
あの日の経緯を……
『こいつなら絶対にトップを取れる。 店を任せられるって。 どう、引き抜こうか考えてた』
歩道橋から転げ落ち、頭から出た血で顔は血まみれ。
そんなんで、そんな事思う太一って……
冷静すぎ……
『前にも言ったけど、佳晴は天才だよ。 その容姿とその性格は、生まれ持った才能だ』
そして、褒めすぎ……
俺は開店前のHopeへ呼び出された。
『これからは、佳晴が店を引っ張っていくんだ』
そして、そう告げられる。
『はぁ? 何で俺が……』
突然すぎて、よく理解出来ないでいると、目の前のテーブルにドンッと重そうな封筒を置かれた。
何やこれ……
『負けたよ、佳晴…… これはボーナスだ』
負けた?
ボーナス?
……なんのこっちゃ、さっぱり……
『これからは、佳晴がNo.1として、皆を引っ張っていくんだよ』
No.1?
俺、No.1になったのか?
『まさか本当に、たった16の小僧に負けるとは思わなかったけどね』
太一は苦笑して見せると、店で1番高価なシャンパンをグラスに注いだ。
なんて、後味が悪いんだ。
こんなあっさり言われたら、不安になる。
太一、何かあったんじゃないか?
体調が悪いんじゃねーか?
……つかドッキリか?
なんて思っていると、目線の先にホスト達の成績を記した、棒グラフが見えた。
長い棒が2つ。
俺と太一だった。
本当に微々たる差で、俺は太一を上回っていた。
太一の稼ぎ方に文句を言ったのは、俺だ。
大差をつけて、負かしてやりたかったのに……
本当に、後味悪いな。
『病院で佳晴を見た時……気を失ってる姿だけど、いい拾い物をしたと思ったんだ』
と、太一は話し出す。
あの日の経緯を……
『こいつなら絶対にトップを取れる。 店を任せられるって。 どう、引き抜こうか考えてた』
歩道橋から転げ落ち、頭から出た血で顔は血まみれ。
そんなんで、そんな事思う太一って……
冷静すぎ……
『前にも言ったけど、佳晴は天才だよ。 その容姿とその性格は、生まれ持った才能だ』
そして、褒めすぎ……