ラッキー☆ルーレット
エピローグ
「やっぱりミクを捜してくる」
レオはそう言うと窓から半身を乗り出していた。
「おっ、おいっ!!」
引き留める間もなく彼は飛び出す。
「……ったく!!どうなっても知らないからな」
俺は大きく溜息をつくとゴロンとベットの上に横たわった。
これはミクの問題だ。
レオとの関係もいつまでも平行線のままであるなら、これを機に決着をつけた方がいいのかもしれない。
だから俺は敢えて追い掛けるのを止めた。
この判断が果たして吉と出るのか凶と出るのか……。
☆
「やっと見つけたぜ」
ここは例の『青い屋根』の上。
「れ……レオ!!」
「俺の力を甘く見るなよ、お前を見つけることなんてな朝飯前だぜ」
ミクはしまった……と言うような顔で彼の方を見た。
「私のことなんてほっておいてよ」
「またまた~相変わらず冷たいなぁ、ミクちゃんは」
彼は冗談ぽく交わしてこの場の雰囲気を少しでも和ませようとする。
時を刻むスピードが緩やかに感じられた瞬間、彼女に近づこうとしたレオの顔が、急に真面目な表情に変化する。
「好きだって何回言ったか分からねぇよな。だからもう付き合ってくれとは言わない。――結婚しよう、俺は本気だ。お前が一人前になるまで待っているからさ、ミクの傍に居たいんだ」
いつもの冗談で言っているのとは違うことは彼女にも伝わっていた。
「……ごめん。私は」
「まだヒロのこと気にしているのか?」
「違うの、もうヒロのことは――」
「あの男か」
「……」
「分かっているのか、あいつは人間なんだ、そしてお前は俺と同じ『月人』。異世界の者同士の恋愛はラッキードリームでは許されないんだよ!このままじゃお前はヒロとの約束を果たすと同時に、星から追放されちまうんだぞ!」
「分かっているわよ」
「ミク……」
「覚悟はできているから」
この言葉の意味がレオには重くのし掛かった。
任務が終了したら彼女はどうするのか──それは言うまでもないかもしれない。
レオはそう言うと窓から半身を乗り出していた。
「おっ、おいっ!!」
引き留める間もなく彼は飛び出す。
「……ったく!!どうなっても知らないからな」
俺は大きく溜息をつくとゴロンとベットの上に横たわった。
これはミクの問題だ。
レオとの関係もいつまでも平行線のままであるなら、これを機に決着をつけた方がいいのかもしれない。
だから俺は敢えて追い掛けるのを止めた。
この判断が果たして吉と出るのか凶と出るのか……。
☆
「やっと見つけたぜ」
ここは例の『青い屋根』の上。
「れ……レオ!!」
「俺の力を甘く見るなよ、お前を見つけることなんてな朝飯前だぜ」
ミクはしまった……と言うような顔で彼の方を見た。
「私のことなんてほっておいてよ」
「またまた~相変わらず冷たいなぁ、ミクちゃんは」
彼は冗談ぽく交わしてこの場の雰囲気を少しでも和ませようとする。
時を刻むスピードが緩やかに感じられた瞬間、彼女に近づこうとしたレオの顔が、急に真面目な表情に変化する。
「好きだって何回言ったか分からねぇよな。だからもう付き合ってくれとは言わない。――結婚しよう、俺は本気だ。お前が一人前になるまで待っているからさ、ミクの傍に居たいんだ」
いつもの冗談で言っているのとは違うことは彼女にも伝わっていた。
「……ごめん。私は」
「まだヒロのこと気にしているのか?」
「違うの、もうヒロのことは――」
「あの男か」
「……」
「分かっているのか、あいつは人間なんだ、そしてお前は俺と同じ『月人』。異世界の者同士の恋愛はラッキードリームでは許されないんだよ!このままじゃお前はヒロとの約束を果たすと同時に、星から追放されちまうんだぞ!」
「分かっているわよ」
「ミク……」
「覚悟はできているから」
この言葉の意味がレオには重くのし掛かった。
任務が終了したら彼女はどうするのか──それは言うまでもないかもしれない。