ラッキー☆ルーレット
「返事、言わなきゃって思ってさ」
俺は夕飯を済ませた後、雪乃に電話をかけ近くの公園に呼び出した。
映画を見に行った帰りの彼女からの突然の告白。
動揺しまくっていた俺は、
『考えさせてくれ』
って言ったままにしていた。
「別に、学校で会った時でよかったのに」
夏休みもあと一週間で終わる、そんな夏の夜。
「やっと自分の中で『答』が見つかったんだ」
今の俺には誰が必要なのか。
「……蔵重君」
「ごめん。俺、雪乃とは付き合えない」
「そっか……」
「本当に、ごめん」
俺は暫く頭を下げていた。
「気にしないで。なんとなくだけどそんな気してたんだ」
「?」
「あ――、なんかすっきりした!このままウヤムヤにされるんじゃないかって思っていたから」
「そんなこと……」
「これから私たち友達になれるよね!」
「ああ」
『友達』――か。
俺には彼女の笑顔が生き生きとしていてなんだか羨ましく思えた。
☆
「未来!お帰り!!」
部屋で留守番していたミクは俺がドアを開けると飛びついてきた。
「お、お前!!その恰好!!」
いつもの猫ではなくあの『人間の姿』だった。
「たまにはこの姿にもなっておかないとね!」
「なっておかないとね!じゃねぇよ!!母さんたちに見つかったらどう説明すれば……」
俯いたままの彼女が泣いているように見えた俺は、説教しかけて止めた。
「簡単よ」
「?」
「『恋人』ですって言えばいいんだもの」
「……」
「好きだよ、未来」
俺の『ラッキー指数』ってやつはまだゼロなのか?それとも……、
「俺もミクのことが大好きだ」
少しは上がったのだろうか?
ミク――、これが俺の最高の『笑顔』だ。
END
俺は夕飯を済ませた後、雪乃に電話をかけ近くの公園に呼び出した。
映画を見に行った帰りの彼女からの突然の告白。
動揺しまくっていた俺は、
『考えさせてくれ』
って言ったままにしていた。
「別に、学校で会った時でよかったのに」
夏休みもあと一週間で終わる、そんな夏の夜。
「やっと自分の中で『答』が見つかったんだ」
今の俺には誰が必要なのか。
「……蔵重君」
「ごめん。俺、雪乃とは付き合えない」
「そっか……」
「本当に、ごめん」
俺は暫く頭を下げていた。
「気にしないで。なんとなくだけどそんな気してたんだ」
「?」
「あ――、なんかすっきりした!このままウヤムヤにされるんじゃないかって思っていたから」
「そんなこと……」
「これから私たち友達になれるよね!」
「ああ」
『友達』――か。
俺には彼女の笑顔が生き生きとしていてなんだか羨ましく思えた。
☆
「未来!お帰り!!」
部屋で留守番していたミクは俺がドアを開けると飛びついてきた。
「お、お前!!その恰好!!」
いつもの猫ではなくあの『人間の姿』だった。
「たまにはこの姿にもなっておかないとね!」
「なっておかないとね!じゃねぇよ!!母さんたちに見つかったらどう説明すれば……」
俯いたままの彼女が泣いているように見えた俺は、説教しかけて止めた。
「簡単よ」
「?」
「『恋人』ですって言えばいいんだもの」
「……」
「好きだよ、未来」
俺の『ラッキー指数』ってやつはまだゼロなのか?それとも……、
「俺もミクのことが大好きだ」
少しは上がったのだろうか?
ミク――、これが俺の最高の『笑顔』だ。
END