大人の恋愛事情

「どうして~!?」

「どうしてって?」

昼休みの屋上。

美和子が不思議そうに私に尋ねてきた。

「だって凛が働かなくてもおばあちゃんに頼めば、お金援助してくれるでしょ~」

「そういうのは、イヤなの!」

「だって大変だよ~働くって!」

確かにおばあちゃんに頼めば、お小遣いは、もらえるだろうケド、それは、おばあちゃんが働いたお金。

お金には、違いは、ないんだろうケドそんなお金でプレゼントしても意味がない気がしていた。

「とにかくそういう事だから!」

私が笑いかけると美和子が、「せっかくの夏休みなのに~~」と、プッと脹れた。

せっかくのなた休みだからこそ、グダグダっ過ごしたくない。

グダグダ過ごしちゃうと・・・・『大水さんに逢いたい』って考えて、思わず電話しちゃいそう。


バイト禁止のうちの学校だけど、学校からスタンドまでは遠いから見つかる事は、ないだろう。

さあ~頑張って働こう!!

夏の暑い空が私のやる気を『頑張れよ』と、応援してる気がした。


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