パパとママだけのヒミツのお話
2
今までずっと好きだったその人は
あたしの友達を誰よりも愛していて。
二人に特別な何かがあるって
気付くのに時間はかからなかった。
それを見るたびに
どんどん自分がイヤになっていった。
うまく笑えなくなってる自分がいた。
仮面を付けることなんて簡単だったはずなのに。
いつも甘えた声で好きな彼に抱きつくことだって
簡単にできたのに。
今の私は何もできなかった。
彼は成績優秀で
スポーツ万能で
学校中の王子様だった。
あんなに想に会いたくて
学校に通ってたのに。
想にはっきりふられた日からどうしても行く気になれなかった。
それでも心配かけたくなくて
取り敢えず学校に向かった。