パパとママだけのヒミツのお話


「だから、そこ。犬のフンあるよ」


何も言わない私にもう一度彼が今度は指をさして教えてくる。


「あ、ありがとうございます・・」


彼がご丁寧に教えてくれた靴を脱いで裏を見てみる。



・・本当だ


くっさい、強烈な臭いが鼻に入ってくる。



「大丈夫?」


心配そうな顔で私を見つめる。


「大丈夫です。すぐ近くの公園に行って洗いますから」


こんなイケメンの彼にこれ以上恥ずかしいところを見られたくない。



ぺこりとお辞儀をしてその場を離れようとした時


「ほら、公園までおぶってあげるからさ」


いきなり私の前でしゃがみだした。


・・そんなこと

恥かしくてできるわけないじゃない


「いえ、自分で行けますから」


だから早くどっか行ってよ


「いいからほら」

「きゃ」


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