パパとママだけのヒミツのお話
慌てて想から視線をそらし、包丁を手に再び料理を再開する。
「何かね、今日パパと女の人が仲よさそうに
ジュエリーショップから出てきたの見たらしいよ」
あ、こら!!
余計な事を!!
「ちょ、花!!」
声を出したと同時に
「へ~見たなら声かければいいじゃん」
ニヤリと笑いながらキッチンに入ってくる。
「だってそんな雰囲気じゃないんだもん。」
ジュエリーショップから出てきた想と女の人は凄く仲よさそうに歩いてて。
なんだかあの二人の後ろ姿の方がお似合いでさ・・
「それに想、あんな笑顔誰にも見せないし」
結局あたしばっかり想が大好きなんだ。
落ち込んでいるあたしに
「ぷっ」
手を口にあてて笑いだす想。
「何がおかしいのよ!!あたし、真剣に言って・るのに」