【短編】―浮気男の小さな約束―


すると、間近まで顔が接近して、キスされるのかと、ドキッとした。


『俺は、小さい時にお前に約束したんだ。【お前を俺の嫁さんにしてやる】って。』






ウソ………。
覚えていたんだ。

途端に、涙がポロポロと溢れ出した。


『な、なんで泣いてんだよ?』


焦るこいつに、


『バカ~!拓哉が泣かせたんだ!!』


ゆっくりと頬を伝う涙を指で触る。


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