私の大好きな人
『天音。
お前の瞳の奥に何かが、
隠されていると思う。

それが解決するまで
ずっと待っている。』

言って先生が電話を切った。

先生は私の心を読めるの?
と考えてしまった。

私は先生に本当の事を言えない。

だって本当の事を言ったら
先生は多分私を嫌う。

もう自分自身が傷つくのを
恐れている。

この時分からなかった。
傷つくのを恐れているのではなく、
逃げている事を後で知ることになる。
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