春の色は、藍より青く
序章
普通に友達をつくって笑い合う
普通に恋をして彼氏について悩む
そうやって、十代を過ごす
恋愛ドラマにあるようにヒロインにはヒーローがいて
悪役からいつ何時でも守ってくれる
――かなえは違う。
そんなのは甘い幻想だった。
どんな時でも
自分を守れるのは自分しかいない
前に進むのも、墜ちるのも自分次第
転んだ人がいたら、その人の頭を踏んでまで先へ進む
それが「社会」というもの。
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