トモコイ。

『ねぇ、ふたりとも!コレ、よまないの?』

女の子の一言で、2人の口が閉じる。
そして、あわてて近寄ってきた。

『いけね。きょうはケンカしないやくそくだった。』

『そうだよあきら。せっかくわざわざしょうくんがかみにかいてくれたのに。』

『いや、べつにいいよ。じゃあ、はい、これ。』

そう言ってメガネをした子供は、さっきマジックで書いた紙を差し出した。

『よぉし。よむぞ。』

『『『うん。』』』


『“なかよしのやくそく。いち、なかよくすること。に、わけあうこと。さん、かくしごとはしないこと。このやくそくをやぶったら、はりせんぼんのませます。”…じゃぁここにぜえいんのなまえかこう。』


『しょうくん、かいて。』

『うん。えっと…あきらと…かげとと…あまつかさんと…おれっと。』

『あっしょう!おれもなんかかきたい!』

『だめ。かげとぐちゃぐちゃにするんだもん。』

『そんなことねぇもん!そのペンよこせよ!』

『だめ。』

マジックペンの奪い合いで、2人の男の子が走り回る。そんな中、1人の男の子が突然、女の子の手を握った。


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