ガチャポンな彼女
ところが、そうは甘くはなかった。

後ずさりした俺は背中が何かに当たったのであわててふりかえる。


「うげえーーーーーっ!!!」


声にならない悲鳴があたりを包んでいた。



俺がぶつかったのはさっきの変態男だったのだ。


「やあ、少年。逃げなくったっていいじゃないか」


変態男は相変わらずコートの端を持ってひらひらさせている。

見たくはないが、視界の下のほうにいちもつがゆらゆらしているのがわかった。


「た、助けて!!」


もう逃げ場がない。

俺はばあさんに助けを求めるほかなかった。
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