★秘密のイケメン執事さま。★
「いい顔してくださいね」

タロちゃんは、そういうと私のすぐそばに来て、座った。

ち、近いってば・・・っ。



フラッシュがたかれ、小さい機械音が聞こえると、タロちゃんは急に立ち上がった。





こ、今度は何??



「ミツキ様、この後のご予定は?」

「ちょっと漫画を買いに・・・」



「承知しました。私、ちょっとヤボ用を思いついたので、後で合流しましょう。携帯番号教えてください」

「携帯持ってるんだ」

「はい、先ほど契約してきました。ミツキ様専用です」

タロちゃんは笑顔で携帯を見せてくれる。

なんか、めちゃくちゃ可愛い笑顔なんですけど。

胸キュンしまくりなんですけど。

「専用って・・・。じゃあ後でね」




単純な私は、特別扱いされたのが、嬉しくてテレまくりながら番号を書いた紙を渡すと、本屋に向かった。



そんな私を、タロちゃんが、そっと微笑みながら見送っているなんて、全然気がついていなかったんだ。
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