★秘密のイケメン執事さま。★
私はしばらく深呼吸して、涙を抑え、気分を落ち着けて、ゆっくり顔を上げた。


「タロちゃん、ごめ・・ん」


「いいですよ。私、いつも肝心なところで誤魔化してましたから。ミツキ様が怒るのも無理ないです」



「そんなことない。私が悪いの。いつもは全然気にならないのに、なんか感情的になっちゃって・・・ごめんね。今日はなんかおかしいんだ。こんなとこに来ちゃったからかな。気持ちが高ぶっちゃって。はは・・やっぱり、やめときゃ良かった」


それを聞いたタロちゃんはすごく悲しそうな目で、私を見つめた。



「そんなこと言わないでください。ミツキ様の内側や、悩んでること、聞けて良かったです。嬉しかったですよ。ミツキ様に・・・近付けた気がして・・・」



え?

< 142 / 637 >

この作品をシェア

pagetop